電子書籍半額セール・文章を書く喜び
こんばんは、結城浩です。
今朝は軽く頭痛がしたのですが、朝の散歩に出かけてコーヒーを飲んだらすっかり治りました。よかったよかった。
電子書籍半額セールが始まりました。私が書いた本のうち『プログラマの数学』や『暗号技術入門』を初めとする六冊が対象となっています。対象となる書籍はこちらのnoteにまとめてありますので、よろしければご利用ください。
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3月に入りもう5日となりましたが、いまだに『数学ガールの秘密ノート』第15作目(NOTE15)の第2章に取り組んでいます。なかなかまとまりませんが、今日はだいぶ進展がありました。めげずにコツコツ続けるのは大事ですね。
おととい、ちょっとした出来事がありました。いつものように原稿を読んでいたんですが、非常に大きなミスを見つけたのです。数式のミスなのですが、章全体に影響を及ぼすほどの大きなミスで「どうしていままでこれを見逃していたのだろうか」と驚いてしまいました。
おもしろいのはそのミスを見つけた経緯です。数式の内容を登場人物が説明するくだりがあり、それを読み返して「ちょっと説明が入り組んでいるから、グラフを描いて視覚的な補助を入れよう」と思ったのです。まあよくあることです。
ところがグラフを描こうとしても期待通りのグラフになりません。グラフを描く前に登場人物が説明していた内容にならないのです。ぜんぜん違うグラフになってしまう。何だか変だぞと思って計算を調べ直したところ、大きな勘違いを発見したのでした。いまのうちに見つかってよかった!
ここまで大きなミスは珍しいのですが、文章を書いていてまちがいを見つけることはしばしばあります。登場人物の対話の中でまちがいが見つかることもよくあります。結城はその現象を「登場人物にミスを指摘される」と表現しています。ほんとうによくあるんですよ。
私はつねづね「本を書くことはとてもよい勉強方法」だと思っています。しっかり説明しようと試みること。読者の理解を助けるための文章を全力で書こうとすること。書いているうちに生じる疑問に対して(たとえそれが些細な疑問のように思えても)ていねいに答えようとすること。それらは理解を深めることに繋がるのです。
そしてもちろん、理解が深まることには大きな喜びが付随します。私が文章を書くのが好きな理由の一つは、その喜びにありそうです。書いている題材について理解が深まり、それに取り組む自分自身についての理解が深まり、喜びで満たされるのです。
もちろん、あなたあてにこうやって文章を書くこともまた喜びです!
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今日の私はそんなことを考えています。
それでは、また。よい週末をお過ごしください。
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