アプリを切り換えるお話
こんばんは、結城浩です。
最近は「アプリを切り換える」ことに関心があります。
たとえばPDFを読むとします。お仕事に関連している原稿PDFを読む場合もありますし、スキャンして保存してある小説PDFを読む場合もあります。あるいはコンスタントに勉強している参考書PDFを読む場合もあります。
そのように、読むときの気分も読むペースもまったく違うPDFを読むとき、すべてを同一のPDFアプリで読むのはどうもしっくりきません。PDFの種類ごとに別のPDF閲覧アプリを用意しておき「アプリを切り換える」方が自分の気持ちにぴったりするようです。
それが「アプリを切り換える」という意味です。
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似た状況はWebブラウザを使うときもあります。最近のWebブラウザは「読む場所」であると同時に「書く場所」でもありますよね(実際、あなたにあてていま書いているこの「結城浩のメール日記」という文章は、Webブラウザ上で書いています)。
どのようなWebサイトに行くか。どのようなWebページを読むか。どのような文章を書くか。それに応じてWebブラウザを変えるのは自然に感じられます。これもまた「アプリを切り換える」話ですね。
Webブラウザとして私がふだん使っているのはGoogle Chromeですが、私の本をオンラインレビューしてくださるレビューアさんからのメールを取り扱うときはFirefox Browserを使っています。また作業ログを書くときにはVivaldiというWebブラウザを使っています。
Webブラウザを用途で切り換えるメリットはいくつもあります。私が感じるもっとも大きなメリットは、Webブラウザを起動したときのホームページをWebブラウザごとに変えられる点です。
たとえばGoogle Chromeでは portal.private という自分のポータルページがホームページになっていますし、Firefox BrowserではGmailで「レビューメールを検索している画面」がホームページになっています。Vivaldiではもちろん「結城浩の作業ログ」を書くために私が自作したWebアプリ esapp がホームページに設定されています。
MacのHotKeyというアプリを使って、それぞれのWebブラウザにはショートカットキーが割り当ててありますので、キーコンビネーションで目的のWebブラウザが一発起動できるのも魅力です。Control+Command+NでGoogle Chromeが、Control+Command+XでFirefox Browserが、そしてControl+Command+AでVivaldiがそれぞれ起動します。
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最近私が関心を持っている「アプリを切り換える」というのは、以上のような状況を意味しています。PDFアプリやWebブラウザに限りません。メールアプリやテキストエディタなども複数アプリにそれぞれのキーコンビネーションを割り当てて使っています。
そこまでいくと「目的によって複数のアプリを使い分けている」という意識すらなくなり、「キーコンビネーションによって自分が求める画面を眼前にさっと表示させている」ような感覚になることもありますね。
今日の私は、そんなことを考えています。
それでは、また。
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