立ち止まって味わうこと

こんにちは、結城浩です。

今日は土曜日。気がつくと九月も下旬になろうとしていて、あれほどひどかった暑さもすっかりやわらいできました。

あなたは、いかがお過ごしですか。

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最近、ダイソンの掃除機を買いました。電源ケーブルがないのはなかなかいいものですね。ケーブルが足に絡まる心配はないし、そもそも掃除機を出すときに面倒じゃありません。当たり前のことですが、こまめに掃除機をかけると、部屋はいつもきれいになります。たいへん気分がよろしい。

机の上も同じですね。こまめに片付ける。ものを置きっぱなしにしない。何かひとつの作業を終えたら、そのために出したものを元の場所に返す。当たり前のことですが、そのようにすると机の上はいつも片付いています。

家で書き物をしていると次第に頭が煮詰まってくるので、気分転換をします。台所に行って水を飲むついでにお皿を洗ったり、乾いたお椀を食器棚に戻したり。象印の電気ポットのお湯が減っていたら、水を足して沸かしたり。

そんなちょっとしたことを繰り返して、台所を元の状態に戻しておきます。自分の外にあるものをこまごまと動かしているうちに、自分の中のあれやこれやも、いつの間にか元のところにきちんと戻るように感じます。

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結城は、音声配信を聞くのが苦手です。

ネットラジオやPodcastのような形式で情報が提示されることがありますが、全体を通して聞き終えることがありません。最初の少しだけ聞いて、止めてしまうことがよくあります。そうですね、聞いていられるのは30秒から1分くらいでしょうか。

苦手なのはどうしてかというと、待てないんだと思います。音声配信は文章と違って素早く先読みをすることができません。そのためにストレスがかかるのでしょう。もちろん、情報を得る目的ではなく話をゆったりと楽しむ目的ならばいいのですけれど。

よく考えてみますと、続けて視聴できないのは音声配信に限らないかもしれません。YouTubeの動画でもAmazonプライムビデオで見る映画でも続けて視聴できなくなっています。10分程度の学習系の動画の場合は1.75倍速で視聴することが多いですね。

音声配信を聞くのが苦手なのは、先読みができないだけではなく、気になることがあったときに止まってしばし考えるのが難しいという点もありそうです。

たとえば本だったら、ある言葉が心に引っかかったなら、そこで立ち止まり、静かに味わうことができます。どういうことだろうと考えたり、数ページ戻って読み返してみたり。文章では当たり前ですが、音声配信ではそんな味わい方は難しいですね。どんどん先に進んでしまうからです。

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「結城浩のサブスタック」という企画名はまったく芸がありませんけれど、むしろそれがいいかなと思って付けた名前です。あまり表立った派手な主張を行わず、結城浩がSubstackを使ってメールを送りますという事実だけを伝えているからです。

「私がふだん考えていることを、あなたにメールで送ります」というコンセプトも、余計な説明をする必要がない表現なので気に入っています。私がふだん考えていることを、あなたにメールで送るものですから、そのまんま、ですね。何ということもない表現ですけれど、これでもかなり推敲したんですよ。

この企画がどこに行き着くのかはわかりません。でもきっと、どこに行き着くかはあまり重要ではなくて、その途中に意味があるんだと思います。私が何かを考えてメールに書く。それをあなたに送ると、あなたはそれを読む。その一連の流れに意味があるのだと思っています。

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今日は、そんなことを考えています。

あなたは、どんなことを考えていますか。

もしも気が向いたなら、そしてお時間があったなら、あなたからお返事をいただければうれしいです。ていねいに読ませていただきます。

それでは、また。