図を描きたいという声に応えて

こんばんは、結城浩です。

今日は水曜日で『数学ガールの秘密ノート/確率の冒険』の第1章を読み返していました。レビューアさんからの指摘のいくつかを原稿に反映する作業です。現在は編集部の方で初校ゲラの準備をしていますので、それと並行しての作業です。初校ゲラが出たところで、私が加えた修正をそこに移していくのです。

明日は木曜日なのでWeb連載「数学ガールの秘密ノート」を書く一日になります。数学が苦手な(?)ノナちゃんという女の子について書いています。今回のシーズンは二週間前に始まりました。三角形の合同条件についての話になるはずでしたが、まだそこまで行きません。果たして明日はどうなるでしょうか。いまからどきどきです。

あなたは、いかがお過ごしですか。

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いつも文章だけをメールしていますが、たまには図もメールしてみますね。

これは昨日描いた図です。仕事をしていてふと「Evernote, Scrapbox, Ulysses, Dynalistという執筆のためのツールって、結城にとっての役割がそれぞれ違うな」と思って、ささっと描いたものです。

四つに分類していて何だか意味ありげに見えますが、実はあまり大したことは考えていませんし、分類自体もあまり正しくはありません。そんなに簡単には割り切れないようです。構造を持たせるかどうか、貯めておく場所なのか書く場所なのか、執筆のどの段階で使うのか。そのような視点で分けることはできるのですが、そんなにパキッと分かれるものでもなさそうです。

それからもう一枚の図。下の図は結城が自作しているDyn(Dynamic Portal)というツールの構成を整えようと考えている図です。これも昨日描いたものですね。

こちらの図もすごく意味ありげに見えますが、大したことは何も描いていません。「ボタンを押したら設定ファイルを読んでWebページやPDFやツールや動画を開く」ということを描いているだけのことです。

どちらの図も、そんなに時間を掛けずに描いたものですし、技術的にすごいことが記されているわけでもありません。でも私はこういう図を描くのが好きです。

どうして好きかというと、何よりも自分の頭が整理されるからですね。ふだん自分の頭の中だけで考えていることを図として外に出す。図に描くためには考えている内容を整える必要があります。文章を書くのと同じですね。

それからまた「すごいことを考えているような気分になれる」というのも捨てがたい理由です。子供っぽいですけれど、これは大事な話です。いろんな作業をしている自分を褒めるのと似た効果があります。

さらにいうなら「描いていて楽しい!」という理由ももちろんあります。単なる線画ではなくて彩色するのも大事かもしれません。楽しいは正義。

どちらの図も、iPadで動くPaperというアプリで描きました。

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考えごとをしていて、あるいは文章を書いていて、ふと「図を描きたいな」と感じることがあります。最近の私はその気持ちをきちんと受け止めるように意識しています。自分の中から聞こえてくる「図を描きたいな」という声に応える。たとえばそのとき文章をタイピングしていても、その手をいったん止めて、iPadを開き、しばらくの時間は図に集中するのです。

「図を描きたいな」という声が聞こえるのは、それが必要だから。その声を受け止め、行動で応えると、自分自身をていねいに遇する(そしてていねいに遇されている)気持ちになれるみたいです。

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今日の私は、そんなことを考えています。

今日のあなたは、どんなことを考えていますか。

気が向いたら、いつでもお返事くださいね。お待ちしています。

それでは、また。




今日のメールに関連しているリンクを貼っておきます。