時の流れに棹さすために

こんにちは、結城浩です。

「結城浩のサブスタック」を始めてから毎日あなたにメールを送っていますが、ずっとこんなふうに毎日毎日送るわけではありません。

方向性がわかってくるまで、より広くアナウンスするまでに何通かを出しておきたいという気持ちがあるために意識して多めに書いています。こんなに大量に送られても困りますと思いたくなるかもしれませんが、しばらくはご容赦ください。

昨晩のメールを昼に読み返してみると、まるで夜中に書いた手紙みたいなトーンでちょっと変な感じがします。まあ、実際、夜中に書いた手紙なのでしょうがないのですけれど。


先日、IFTTTが有料化するというニュースがありました。そこでこの機会にIFTTTで自分が使っているAppletを整理してみました。使っているもののほとんどがリマインダーでしたので、iPhone標準のリマインダーに移してしまいました。

結城は忘れっぽいので、リマインダーをよく使います。その中に一つ「今週のメッセージ」というものがあります。これは自分が個人的に設定しているものです。

「今週のメッセージ」というのは、自分が一週間心に留めておきたい心がけや、メッセージや、短文を一日一回自分にリマインドするものです。リマインドする時刻はときどき変えていますが、お昼どきのことが多いでしょうかね。

具体的には「○○のために祈りましょう」や「意識的に○○をしましょう」や「○○を忘れていませんか?」のような呼びかけや問いかけを登録しておくことになります。そしてお昼どきに「○○のために祈りましょう」というリマインドが表示されて「おお、そうだった。そうだった」と思い出す仕組みです。

悲しいことに、ほとんど毎日「おお、そうだった」になりますね。要するにリマインドされなかったら思い出せなかったのです。思い出せないところは残念といえますし、リマインダーを設定しておいたところはよかったねとなります。

「今週のメッセージ」は、毎日の時間の流れの中で、自分が文字通り流されてしまうことのないようにするためのもの。私はそう考えています。自分の一生は一日の積み重ねですから、自分が生きていく方向を見失わないようにするために、流れに棹さす必要があります。

自分がつい陥る過ちを事前に防ぐため。自分がよい習慣を身につけるため。「今週のメッセージ」はそのためにあります。自分が一週間心に留めておきたい一つの言葉、それが私の手にある棹なのです。

「今週のメッセージ」をどう設定するかは、自分のたいへんプライベートな行為で、しかもたいへんささやかなものです。しかし、深いレベルで自分を支えてくれるはずだと思っています。

自分は多くのことを忘れる。目の前にあることはわかるし、すぐやらなければならないことは実行する。でも、目の前にないことはわからないし、自分を長期的に変化させることは実行できない。そして「いつものパターン」に陥ってしまう。同じ行動を取りたがる。

だから、他者からのメッセージが必要なのです。

リマインダーは自分で設定していますから、厳密には自分自身からのメッセージですけれど、自分の意志とは別のところから飛んでくるので、他者からのメッセージのようなものです。

「自分はこうありたい」「自分はこうなりたい」「自分はこうしたい」という願い。その願いを呼びかけや問いかけの形にする。言葉にする。そして自分に定期的に投げかける。

大げさにいえば、それは、自分の進むべき道、自分の未来を導いていくことになると思うのです。

毎日一回、自分にちょっとした言葉をリマインドする。メッセージを送る。現代、それは技術の助けを借りて、誰にも負担を掛けず、無料でできることです。そのような、ちょっとした工夫で自分の人生を少しでも豊かにできるなら、すばらしいことだと思っています。

自分自身にリマインドを送るという話は、結城メルマガでも何回か書いた話題です。でも、IFTTTの有料化のニュースがあったので改めて書いてみました。リマインドについてリマインドするため、と考えてもいいですね。


今日は、そんなことを考えています。

あなたは、どんなことを考えていますか。

気が向いたらお返事くださいね。

それでは、また。

あ、そうだ。今日からWeb連載が新シーズンに入ったのでした。今回はノナちゃんのターンなのです。そのことも書こうと思っていましたが、つい別の話になってしまいました。やっぱり、いろいろ忘れてしまいますねえ。